蝶の棲む家
カナダの山麓で夫と二人、ひっそりと暮らすロバータ。
その平穏な日々は、見知らぬ来訪者によって終わりを告げた。
ハーリーと名乗る彼は、幼い日のロバータが母のように慕った女性、レノーラの夫だという。
丘の上の小さな家で蝶の研究を手ほどきし、悲惨な少女時代に希望の光を投げかけてくれたレノーラ。
彼女が今、無実の罪に問われている。
潔白を証明できるのは私しかいない……。
ハーリーに説得され、ロバータは単身、レノーラの待つワシントン州の刑務所へと車を走らせた。
長年胸の奥に封印してきた、悲しい記憶をたどりながら。
敵の拷問を受けて生死の縁をさまよう兵士ウィルには、苦痛が限界に来たときにだけ逃げ込める場所があった。
それは遠い昔、生命力あふれるジプシーの一族に生まれた賢女サラフィナの思考の中。
婚約者と実姉に裏切られて以来、孤独を友に生きる彼女は、ときおり心の奥深くに現れるウィルの存在を自覚し、心を許すようになる……。
時空を超えて出合った二つの孤独な魂が、今、現実となって永遠の愛を誓う米全国紙上をにぎわせた異色のベストセラー。
デモ行進を先導するヘレンの胸は高揚感でいっぱいだった。
大型コーヒーショップが進出したら、界隈の雰囲気が壊れてしまう。
それに、ダブリーズとかいう名前のオーナーは金の亡者に違いない。
彼が店を出す場所では、必ずライバル店がおかしな災難に遭うから。
私の小さなカフェなんか、あっという間につぶされてしまうわ。
負けるものですか。
通りすがりの人々も応援してくれているようだ。
たとえば今、隣に来て看板を持ってくれたすてきな男性も。
「僕が喜んで助けになるよ。
よかったら夕食をどう?」まあ! 彼が興味を持ったのは、デモじゃなくて私だったのね。
「よろしく、ヘレン。
僕はルーク。
ルーク・ダブリーズだ」武将たちの私利私欲からおこした戦によって、民衆が飢え苦しんでいた戦国時代。
北の地の武将・鳳典膳だけは勇猛さと慈愛を兼ね備えた名将と、名をはせていた。
しかしその典膳も、義弟・八朶冥鬼の謀略でとらわれの身に…。
鳳国嫡子・驍(タケル)は、家臣と民衆を助けるため、身を裂く思いで父・典膳に向け矢を放つ! 「この悲しみをくり返してはならない」壮絶な決意のもと、愛と自由の国を造るため、驍がいま立ち上がる!時は戦国。
侵略された故国の再建を誓い、残された北の領地を目指す、王家の跡取り・鳳驍(オオトリタケル)と千人力の武神・巽凱。
2人が宿敵・八朶冥鬼の罠にはまり、危機に陥った時、1人の男が敵を一瞬にして全滅させた! その男こそ、甲斐流輝――探していた流浪の兵(つわもの)だった!続きはこちらから⇒ttp://www.ebookjapan.jp/shop/book.asp?sku=60022241